パンクはITプロジェクトを救えるのか

IT業界やコンサル業界では、おしなべて「パンクな人」に出会う確率は非常に低く、業界数十年というIT業界での私の活動において、私が見て「これはもう間違いなくパンクやろ」みたいな人は、なんとたったのひとりでした。

「パンクかもしれん」、または「広い意味でパンクロック好き」な人は、なんぼかはいましたが、そういう人は、ITプロジェクトにダイナミックな影響を与えるには至らない、要は「パンク的な振る舞いをしない」ので、そういう方はパンクとしてカウントしてません。で、今日のお題はずばり「パンクはITプロジェクトを救えるのか」です。こんだけパンク要員が枯渇している業界で、パンクは死なずに、人の社会のプロジェクトの役に立てるのでしょうか。

 

パンクな人の特徴的な行動とは

私が出会った唯一パンクの彼は、いわゆるコンサルの領域の方だったのですが、行動様式や判断基準など、日常の活動のそこここに、パンクな要素がかいまみえたものでした。何がパンクかというと、「まずは本流を疑う」、つまり現状を是としないところからスタートするのです。

プロジェクトで決定権のある人やいわゆるキーマンを探し、現状に問題があることを明示的に示し、対案として人気薄または新しい要素を提示する、しかもその考えをボソボソつぶやくのではなく、ばばーんと明確に、変に自信を持ってやるわけです。こういった振る舞いは、テレビドラマやアニメや漫画ではよくあるっちゃあよくありますが、実生活では意外と少ない。だからこそテレビドラマが大きな話題になったりするのですが、パンクな人はこのアプローチをある意味大まじめにやります。

さらに、既存のアプローチが「あかん」と言って言いっぱなしで終わるのではなく、対策案を実行にまで持っていきます。結果を評価・報告・拡散するところまで含めると、膨大なコミュニケーションが発生しますが、ものともせずハブとして(時にはPGMOやPMOチームを編成して)淡々とこつこつとさばいていきます。

 

苦しい戦いの末に折衷案に着地

しかし、相手の集団はそもそも問題を問題だと思ってなかったから、これまで問題視してこなかったわけで、そこには「現状でええやん」と思っているエグゼクティブや中間管理職、平社員、この環境ありきで利益を享受している外注など、現状維持勢力が大量にいますので、たいがいパンクなアプローチは頓挫します。苦労して嫌われまくって折衷案に着地できたら御の字、という世界。もはや現状維持勢力は、「利益や生産性向上以外の何か」を目指しているのではないか、と思ってしまいます。

 

パンクはITプロジェクトを救えるのか

これまでの経験や見聞を振り替えると、「これだけいないんやったら、パンクはITとかコンサルに向いてへんのんちゃうん」てな結論が容易に導き出されるのですが、私にはまだそうは思えないのです。なぜならば、パンクなアプローチで、なんとかプロジェクトが進む、という事例は、わりかし経験しているからです。

ただ、事例は多いがパンクな人の人数が少ない。ライブドア事件で有名人になったホリエモンはパンクだと思いますが、あれくらいのインパクトを感じる人は、やっぱり少ない。しかも、「ITプロジェクトを救えるのか」、というと、救えない事例が、世間的には多い。なんでしょう、結局多数決の論理なのでしょうか。そうかもしれないのですが、パッと見少数派の私だって生きてはいるので、多数決で負けるからといって、アプローチを簡単に変えたり、諦めたりするわけにはいきません。悔しいし。ということで結論としては、「パンクはITプロジェクトを救えるのか」というと、救えないかもしれないけれども、そこには多数決の論理が多分に働いていて、やってる側は簡単には引き下がるわけにはいかない。救える余地はある。と思いたいです、はい。

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