PMOはカオス好き?「好きを仕事にする」とは

システム開発プロジェクトでよく聞かれるキーワードとして、ぐちゃぐちゃ、スパゲッティ、無駄が多すぎ、デスマーチ、膠着または硬直化、スケジュールが未定、担当者アサインが未定、コスト超過、工程の期日超過など、カオスとネガティブワードのオンパレードで、まさに「マイナスの世界」そのものです。死人まではめったに出ないものの(キツすぎて現場に来なくなったと思ったら、みたいなことは実際稀に起こります)戦場にも例えられるプロジェクトの現場は、参加者のスキルだけでなく、人間性や価値観、性癖をも選ぶという、人によっては相当過酷なものです。

しかしそんな現場を好んで、戦場から戦場を渡り歩くがごとく振る舞う人も、実際存在します。何を隠そう、私がシステム開発のPMOやエンジニアを続けてこれたのは、先にお話したような惨状をものともせず、むしろ選んで参加してきたからだ、と考えてます。なんか傭兵のようですが、本質的にはPMOも同じような立ち位置ではないでしょうか。

「好きを仕事にする」の意味

巷でいわれている「好きを仕事にする」を、ある意味実践していると思われる私が、なぜカオスなうえに過酷な、しかも自衛隊や外人部隊や戦場カメラマンなどの直接的な仕事につかず、開発プロジェクトのメンバー、なかでもPMOを選択して従事することが多いかといいますと、大きく括れば理由は3つあります。1つめは「お手軽」。システム開発プロジェクトは、日本にいながら探せばいくらでもあり、どこも最初にお話したような「深刻なマイナスの要素」を抱えていますので、現場には事欠きません。

2つめが「楽しい」。ぐちゃぐちゃな状況、カオスな状態をひとつひとつ紐解いて、シンプルなパーツに要素分解していく作業は、さながらパズルや推理小説、刑事ドラマのような面白さがあります。私は1970年代の日本映画「仁義なき戦い」や、リドリー・スコット監督のアメリカ映画「ブラックレイン」が好きで、ふと思い立っては何度も見返しているのですが、カオスなプロジェクトに参加していると、好きな映画と同じ世界観を味わえているような気がして、プロジェクトで次々と起こる問題事象を楽しむことができています。

条件が良いが課題あり

3つめの理由は「条件がよい」。あくまでも開発プロジェクトにおける他のミッションと比較して相対的に考えると、割合に単価がよい場合が多く、場合によってはコンサルタント相場に近づくようなケース(もちろん相応の成果を要求されます)もあります。こんな理由で「好きを仕事にする」を、実態について絶賛研究中の私固有の「人間力」をもとにして実践しているのですが、改善すべき課題も抱えています。「時間売り」の問題です。このテーマは、改めて掘り下げていきたいと思います。なんにせよ、「好きを仕事にする」が、思い込みであったとしても実現できていることは、ある意味幸せなことです。

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