「小さなことからコツコツと」は有効か

関西のお笑い業界の大御所で、「やすしきよし」という漫才コンビで人気を博し、参議院議員としても大阪選挙区で三度当選している西川きよし師匠の座右の銘は、「小さなことからコツコツと」という、ありふれているようで、実にユニークな響きを持つものでした。小さなこと、できることを地道に積み上げていくという、一見地味にも映るこの言葉は、やすきよ(やすしきよしの略称)の相方であった故・横山やすし師匠の破天荒なイメージと対照的であることも手伝って、西川きよし師匠のキャラクターイメージにもなっています(ちなみに相方のやすし師匠の、もっとも有名なキーワードのひとつは「おこるでしかし」でした)。大きな功績を積み上げてこられたきよし師匠のポリシーは、当研究所としても注目に値するところですが、「小さなことからコツコツと」は、どういった点で有効なのでしょうか。

 

小さなことならすぐできる

「小さなことからコツコツと」何かをやる、ということには、二つの意味があります。ひとつは、「何かのアクションをはじめる」という決意、もうひとつは「(短期的な)目標設定を低くする」という計画です。スポーツや勉強、資格取得、投資など、何にでもあてはまるのですが、参加する、つまり実際に行動しなければ「考えているだけ」なので、出来事としての変化は、ほぼ起きません。

 

何か大きな「コト」が起こるには、小さくても何らかのトリガーが必要なのですが、「小さなことからコツコツと」という方針は、「大きなことを起こすトリガーのとなるアクションを、実際に起こすためのハードルを下げる」という効果が見込めます。これは結構大きいものです。というのは、人間というものは、何かを実行しようとしても、生活や仕事、趣味、休息など、他に優先することがあると、ついつい「明日でいいや」と先延ばしてしまったり、先延ばしの結果「まあ今回はいいや、またいつかやろう」というふうに、せっかくの「大きなことの発生の芽」を摘んでしまうことになりがちだからです。その点、「小さなこと(やりやすいこと)」で、なおかつ「コツコツと(少しずつ)」であれば、少々忙しくても「とりあえず、やっておこうか」という気にもなりやすくなります。小さなことは、それほど気力や労力をかけなくても、案外きちんとできるものなのです。

継続することで威力を発揮する

このキーワードには、他にもいくつものメリットがあります。コツコツ続けることで、結果的に「大きなこと」が起こるチャンスの芽にもなりますし、さらには小さな「やった感、やり感」を積み上げていくことで、自信にもつながります。もちろんコツコツおこなってきたことが、結果的に経済活動としては利益が出なかったり、アクションしなかった場合には遭遇しなかったようなトラブルが生じるという、デメリットを被る可能性もゼロではないのですが、「考えているだけでアクションしない」という選択よりも、現状打破の可能性という意味では、確率はぐっと上昇します。「継続は力なり」という格言のとおり、「小さなことからコツコツと」持続することは、少しずつではありますが、確実に積み上げるという一種の人間力として、必ずなにがしかの変化を生むことになるのです。

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